どうも。世界のうりだです。
日曜日、サンデーモーニングで朝を迎える方も多いかもしれません。
反日偏向に終始する番組内容よりも気になるのが、CMの多さです。
やたらCMの多い番組ですが、中でも「みんなで大家さん」は、抜群に印象に残ってしまいます。
最近スマホに慣れた高齢者は、さっそくググってみたことでしょう。
「えっ、そんな高利回りなの? しかも株みたく、そんなに上下しないらしいぞ!」
HPを見たら、理想的な金融商品のような印象を受けることでしょう。
さて、そんなおいしい話に飛びつくのは、この記事を読んでからでも遅くはないはずです。
CMでおなじみの「みんなで大家さん」とは?
老後の生活費の心配を、「みんなで大家さん」(以下、みん家)を活用することで解消する、というコンセプトのCMです。
平たく言ったら、「お金を増やせるシステム」があるようなのが分かります。
約7%の利回り!
みん家では、年間約7%の利回りを想定とうたっています!(゜∀゜)
バブル崩壊前の80年代、公定歩合がこのくらいの金利だった気がします。
「あの好景気が、みん家を使うことで実現するのか!?」
バブルを謳歌し損ねた世代には、かなり響く利回りかもしれません。
1口100万円
「へえ、じゃあ1口だけでも買ってみようかな…( ^ω^)」
そう思われた方に、残念なお知らせがあります。
通常の大手証券会社で、投資信託(投信)のように1万円からでは買えません(゜Д゜)
みん家商品のサービスを享受するためには、ある程度のまとまった資金が必要です。
その額は、なんと100万円です!!w(゜o゜)w
最小単価が100万円では、大体の人が断念することになります。
100万円のリスクを朝飯前で取れてしまう人だけが、みん家にふさわしいユーザーとなります。
脚切りのメリット
脚切りされるのは、いいことです。
何かしらの暴落が起きたとき、被害者を減らせるからです。
この手の金額が低く、市井への浸透が過剰になることで、被害者
サブリースで問題になった「かぼちゃの馬車」のような、低賃金の庶民を食い物にした社会的害悪に昇華することを、未然に防いでします。
「家賃収入」が発生する条件
みん家の収益は、「家賃収入」が全てです。
どうでしょう。家賃収入が発生する条件を考えたことはあるでしょうか?
何より、建物を使用する「家賃を払う賃借者(入居者)」が必要です。
何を言いたいかというと、入居者がいなければ、収益は発生しません。
一口100万円の投資額を考えたら、かなり少数の物件に的を絞ってアプローチしていると思われます。
文献が人気薄になった時点で、収益は激減することでしょう。
REITよりもお得…?
家賃収入での収益を目指していることを標ぼうすれば、当然ながら「REIT」との比較を求められます。
REITはいわば、一口大家の最善・最終形と考えられます。
そんなREITをはずして、わざわざ”似たようなサービス“を展開するみん家にベットする必要があるのでしょうか?
REITの立ち位置
REITは、インデックス投資のカテゴリにもなっています。
インデックスのカテゴリに含まれているとはいえ、その立場は微妙です。
「俺ら(株式と債券)一緒にされるのは、さすがにどうなんだろう(´・ω・`)」
金融市場の歴史をけん引してきた株式と債券からすると、REITは完全に新参者です。
REITだけで資産を確立した人が、歴史に名を遺すまでは、それら金融資産の”二大巨頭”とは並べないでしょう。
8資産均等型でなければ、組み込まれない資産カテゴリです。4資産や6資産では、REITはノミネートされてきません。
この事実を知っているだけで、家賃に偏重するのは疑問視するべきだとは思います。
ボラティリティ
まずはボラティリティ、価格変動です。REITは市場に公開されていて、日々価格が上下します。
みん家の商品説明には、ボラティリティが非常に狭い、と書いています。
ボラティリティの幅が広いというのは、裏を返すと、流動性に優れているということです。
嫌になったり、現金が必要になったら、REITは指値が刺さればいつでも売却できます。2日後には、売却額を現金を手元にできます。
おそらくボラティリティの低さをメリットに上げるみん家では、そこまでの流動性は確保されていない、ということなのでしょう。
分配頻度
みん家ではなんと、2ヶ月ごとに分配金が発生します(゜∀゜)
最初に分配金を支給されたときは、自分の選択は正しかったことを実感できるはずです。これは株式でもREITでも一緒なので、私にもわかります。
REITであれば、分配金は年2回が相場です。
頻度の多さで言ったら、みん家の圧勝ですね( ^ω^)
投資を知らない人は、分配金というのが降って湧いてくると考えがちです。そんなうまい話はありません。なのに「分配金の支給回数」で釣られてしまうのは、日本のマネーリテラシー最大の問題だと思います。
確定申告が必要
みん家で得た分配金は、所得として個人での確定申告が必要なようです。
特定口座で保有するREITであれば、分配金は申告分離課税として、利益の20.315%の相当額を天引きされます。
「この額で申告するは、バカバカしい…(´Д`)」
100万円も預けているのに年間2~3万の収益では、そう思うのも無理ありません。
申告をバックレていても、5年くらいは平気かもしれません。ただし、国税から通知が来たときには・・・。(マルサの女をチェック!)
インデックス投資との比較
みん家のCMを見たとき、「インデックス投資と、どっちがいいの?(´・ω・`)」という疑問が湧いて来れば、相当な思考力ですねw(゜o゜)w
株式、債券、家賃、あるいは全部のうち、どれが一番よさそうでしょうか。そう考えると自ずと結果は見えてきます。
株式全振りと同じ利回り
我々インデックス投資クラスタが年間7%の利回りにたどり着くには、まずは株式全振りが条件です。
当然ながら上下の振れ幅(ボラティリティ)が大きくなります。なのに「低いボラティリティ」を売りにしているのは、非常に違和感がありますね(^_^;)
ひょっとしたら「50%の下落なんて、株式だったらもっと大変ですよ( ^▽^)σ)~o~」なんていうセールストークが繰り広げられてるのでしょうか…
狙われているのは「老後資金」
たぶん、日曜朝からサンモニを見て喜んでいるのは、ハイソなご老人が多いと思います。
もちろんCMをうつ企業は、彼らをターゲットにした上で、番組を選んでいます。
「お金なら、いくらあっても困らないし。」
ちょっとでも新しいものに興味がいきます。好奇心に年齢は関係ありません。
お金で解決できるなら、と、よくわからないものに投資させるきっかけがCMになるのです。
まだファンドラップがマシ…?
あの「ふぞろいの林檎たち」のメイン3人が繰り広げていた「ファンドラップ」のCMがありました。
ファンドラップでは、専門家の的確なポートフォリオ構築により、分散が効いた資産配分がなされます。ただしファンドラップは、手数料が高いのが問題なのです。
資産が増えることは、専門家、なかんずく銀行の取り分が増えることになります。
資産分散が効いているという意味では、ファンドラップの方がみん家よりもマシではないでしょうか。
かなりオブラートにくるんだ感じで、銀行の商品ということ以外、なんのこっちゃかわからないようにやってましたね。CMを打つ金融商品なんて、だいたいそんなもんだと思います。
なのにみん家のCMでは、商品概要を大っぴらに商品名にまでしています。
まとめ
不動産投資は、どうもきな臭い。というのは、初期投資額が大きくなるからです。「集金してドロン」という、古典的な詐欺に舵を切りやすくなります。不動産より単価の低い「晴れ着」でも、あの始末だったわけですから(^_^;)
債券や株式とは違い、パイの少なさがあります。「不動産」というくらいですから、モノがデカすぎるので、増やす数もスピードにも限界があります。
「はい、新しいのができました!」というには、モノを見せなければなりません。
何より不動産は、政府の後ろ盾がありません。株式や債券は政府が売ったり買ったりしてくれます。
資産運用に興味のあるサンモニの視聴者は、以上のことに留意して、しっかりと投資先を選んでください。
今回は、
- CMでおなじみの「みんなで大家さん」とは?→ボラティリティが低いうえ、年間7%の利回りを自称する金融商品
- REITとの比較→REITこそ「一口大家の最終形」。不動産投資はみん家ではなくREITで!
- サンモニ視聴者は、まだファンドラップを選ぶべし!
について、書いてみました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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